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2017.12.30 Saturday

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    人口減少で経済の衰退は必然か?

    2017.06.11 Sunday

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    JUGEMテーマ:新書

     

     

    今月に入って、2016年の出生数が100万人を下回ったとの報道がなされました。すでに少子化は広く認識されている

    現象ですが、同時に進行する超高齢化と相まって、将来の日本経済に大きな暗雲が立ち込めていると感じている方も、

    少なくないのでは。バブル崩壊以後、下降する一方の日本経済を前に、避けがたいことと覚悟するしかないのでしょうか。

     

    昨年8月に発売された本書は、そんな悲観論に一筋の希望を与えてくれる一冊です。昨年中にベストセラー入りを果たし、

    経済に関心を持っている方のみならず、悲観論を打破したい思いで手に取られた方も多いのでは。ようやく積読の棚から

    取り出して読み始めると、固い内容なのにあっという間に読了。非常に読みやすい内容だったことが、印象的でした。

     

    本書では、まず近代で活躍した経済学者の人口論を通じて、人口の増減が経済に与える影響を検討しています。

    マルサスは「人口論」で豊かになるほど人口は増えると主張しましたが、19世紀後半以降のヨーロッパで起きた人口減少と

    経済発展の矛盾を前に、その前提に疑問を呈します。そこから著者の日本経済に対する現状分析と希望が、データとともに

    論じられます。

     

    経済成長は人口の増減に影響を受けると思われがちですが、実はそうではないことが示され、先入観が崩されました。

    大切なのは、人口動態以上に「一人当たり所得の増加」であることが、高度経済成長期の動きを通じて理解することが

    できました。であるならば、所得増加に必要なことを行えば、日本経済の成長も実現可能なはず。そのためのポイントとは、

    何なのでしょうか?

     

    それこそ、ずばり「イノベーション」。ドラッガーやシュンペーターが指摘し続けたこともあり、当然の帰結ですが、

    ここ20年来の日本企業において決定的に不足していることは、広く認識されている事実。成功経験ゆえに世界で進むIT化で

    遅れを取った結果ですが、少子高齢社会での経済成長を実現するには欠かせないポイントです。改めて危機感を抱かざるを

    得ない思いに駆られました。

     

    そもそも成熟社会において、経済成長は必要なのか。激しい競争に駆り立てられる一方で、私たちの生活や人生はどれほど

    充実するのか。こうした疑問に、著者は20世紀で到達した超長寿社会こそ経済成長の果実であることを示し、私たちの社会が

    飛躍的に豊かさを実現したことの長所を説いています。確かに、一貫して豊かで便利になる社会の恩恵に浴していることは、

    実感しています。

     

    ゼロ成長では若者のために十分な雇用を創出することができず、超高齢社会を支えることもできない結果に。持続可能な

    社会を実現するためにも、一定の経済成長が必要なことが認識できると思います。超高齢社会だからこそ産業構造の転換が

    求められており、新たなイノベーションが生じる可能性も指摘され、希望が感じられました。ぜひご一読をお薦めします!!

     

     

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